わすれられない!

〜2部・ディズニーヴィランズ〜

-Disney's Villains-

ミッキーのマジカルガーデンに続いて真ん中のパート、第2部は「ディズニーヴィランズ」。
1パート丸ごと悪役のみの構成という珍しいものでした。
しかし、映画の主役達を引き立てる重要な役割でもあり、 各キャラクターが個性際立ちファンも多いディズニーの悪役達。このパートも他のパートにならびとても人気を集めました。
ここではその第2部、ディズニーヴィランズについて詳しく掘り下げていきます。
1部や3部と違いライトの数が少ないのか、怪しく光るパートでヴィランズ達の恐ろしさとクールさをとてもよく表現していました。

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パレードモード

それぞれの映画の悪役たちと手下の蜘蛛やコウモリ、そして沢山のモンク(ダンサー)達。
彼らのフロートの名前やデザインを詳しく紹介していきます。
各名称は以下の通りで、次項より詳しく紹介していきます。
※( )内の数字はパレード全体でのフロート順です。

  • フロートの構成

    ①ジャファー (13)

    ②ナスティ・グロットー (14)

    ③アースラ (15)

    ④バット・フォレスト (16)

    ⑤マレフィセント (17)

    ⑥マーキー・ダンジョン (18)

    ⑦ウィックド・クイーン (19)

    ⑧ヴァルチャー・ロック (20)

    ⑨チェルナボーグ (21)

  • 各フロート紹介

    パレードモードとは、動いている時のことで、パレードがやってきて停止するまでとショーが終わって去っていくまでのことです。

    ①ジャファー -Jafar-

    1部の華やかなマジカルガーデンが去って行くと、聞こえてくるのはジャファーの高笑いです。
    ジャファーは沢山の宝の山にのっていて、足元には魔法のランプが…魔法の力を手にして世界を支配しようと企んでいるようです。 「モンク」=黒いスパンコールのマントをまとったダンサー達を沢山従えて、ヴィランズパートの始まりを恐怖を持って知らせているようです。
    「アリ王子のお通り」のメロディに、「アリ王子は惨めで可哀想だ、私がこの世界で偉大な力を持っているのだ」と高らかに詠っています。 ジャファーのセリフ It is me Jafar!
    Prince Ali. yes, it is he, but not as you know him. It's a pity, really.
    But now I'm the most powerful being on Earth! The all powerful sorcerer!
    The magic of light reveals the darkness before me.
    And then, pharhaps you'll see just how snake like I can be!

    ②ナスティ・グロットー
    -Nasty Grotto-

    ジャファーが去ると、アースラのユニットです。アースラの前には海底のほら穴を表現したこのフロートがやってきます。
    フロートは沢山の海藻で彩られ、明るく照らされたアクリルチューブには水が入っていて海中が表現されています。
    フロートの周りには、モンクの他に煌びやかなクラゲやエイも従えて、海底のオアシスのようです。

    ③アースラ -Ursula-

    アースラユニットの2台目はアースラ。巨大な上半身が不気味に照らされ、下には手下のウツボ、フロット・サムとジェット・サムが怪しげに目を光らせています。
    アースラは海に闇をもたらそうと歌いながらやってきます。よく見ると、歌に合わせて大きな口は動き目は見開かれたりしています。
    欲に満ちた表情が見てとれるでしょう。
    「哀れな人々」のメロディに乗せ、「彼女(アリエル)の代わりに問題を解決してあげるよ…愛に別れを言いな」と告げています。 アースラのセリフ Oh, I'll take the light and turn it into the night of the ocean.
    I love the ocean darkness! Poor unfortunate souls! So sad, so true! Pityful souls!
    It's time Ursula took matters into her own tentacles! The power of the ocean is mine!
    The waves obey my every whim! Say bye bye to the light of true...love!

    ④バット・フォレスト -Bat forest-

    海底のアースラユニットがすぎると、マレフィセントユニットが続きます。
    最初はコウモリ達の住まう怪しげな森。いびつに伸びた木の枝がからみそのアーチの中にはコウモリが飛び交っています。
    ダンサーも怪しく赤く光るコウモリ達。よく耳を澄ませると時折コウモリの羽の音が聞こえてきます。

    ⑤マレフィセント -Maleficent-

    コウモリの森の奥には、イバラが茂る城に乗ったマレフィセントが現れます。
    コウモリとモンク達を従えたマレフィセントは、メロ部分のバイオリンが特長の音楽です。
    バレエの「マレフィセントのテーマ」に乗せて、「イバラの森がお前の墓場だ、大馬鹿者!今に闇の力を思い知る」と言い放ち高らかに笑います。 マレフィセントのセリフ A forest of thorn shall be your tombs.
    Borne through the skies on a cloud of doom. Now with the curse to serve me well, go through the darkness to cast thy spell. Fools! Idiots! Imbeciles!
    Trashely fake your gift of light todefeat the Mistress of all Evil? Soon you shall face the powers of darkness!

    ⑥マーキー・ダンジョン -Murky Dungeon-

    マレフィセントのユニットのあとは、ウィックド・クイーンのユニットです。
    まずは地下の牢獄に見立てたフロートに、真っ赤な衣装のファイヤーダンサーがやってきます。 牢獄の周りにはモンク達、上にはカラスも止まっていて時折鳴いています。
    牢獄の後ろには巨大なクモ(竹馬のダンサー)もやってきてゲスト達を驚かせ、地下牢はおどろおどろしい雰囲気です。

    ⑦ウィックド・クイーン
    -Evil Queen and Mirror-

    地下牢の奥には、ウィックド・クイーンが登場します。
    なにやら怪しい鍋と実験道具の数々…毒を作っているのでしょうか。
    そしてクイーンの後ろには、大きな魔法の鏡。クイーンは「白雪姫と仲間達に終わりのない闇を見せつけろ。魔法の鏡よ、一番美しいのは誰?」 とお馴染みの問いかけをしています…が、魔法の鏡は「白雪姫」と答えクイーンの逆上を買ってしまいます。 ウィックド・クイーンのセリフ 《Queen》 From deepest dreams I summon thee, show them what eternal night will be! For Snow White and her friends, the black of night will be their bitter end!
    Without the light, without the sun I cast thy darkness over everyone!
    Slave in the Magic Mirror, come from the farthest space! Through wind and darkness I summon thee, speak! Let me see thy face!
    《Mirror》 What would thow know my Queen?
    《Queen》 Mirror, Mirror on the wall, who is the fairest one of all?
    《Mirror》 A lovely maid I see tonight. T'is the Princess, the beauty, Snow White.
    《Queen》 Snow White!

    ⑧ヴァルチャー・ロック
    -Vulture Rock-

    ウィックド・クイーンユニットの後、ヴィランズパートの最後はチェルナボーグのユニットです。
    まずは、大きな岩とその岩に止まったハゲワシ達です。荒廃した場所を思わせるような岩と枯れ木のような枝、 そして何かをあざ笑うかのようなハゲワシ達。
    ファイヤーダンサー達や巨大なクモも群がりゲスト達を威嚇しているかのようです。

    ⑨チェルナボーグ -Chernabog-

    ハゲワシ達に続き、ヴィランズパートの最後を飾るのは全ての悪の帝王チェルナボーグです。
    チェルナボーグは禿山を太々しい手で掴み高台から見下ろしているようです。かの有名な曲「禿山の一夜」に乗せて 「悪達の力はわたしのものだ、逆らうものは気をつけろ!」と野太い声で囁いています。
    禿山には雷光が走り、モンク達もそれに続きヴィランズの集大成のようです。
    このユニットは曲の後半のバイオリンが聞き応えあります。 チェルナボーグのセリフ Behold, Chernabog, keeper of the fires of darkness, beware those who defy me!
    The Powers of Evils are mine!
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ショーモード(メタモルフォーゼ)

ファンティリュージョンの醍醐味のひとつ、停止してパフォーマンスが繰り広げられるショーモード。
2部のディズニー・ヴィランズでは悪役達の変身と重低音のサウンドが魅力です!
ショーモードは1・2・3部共に約2分間です。

  • ブラックライトの怪しさとヴィラン達の変身


    全体

    パレードが停止し、暗転すると赤い光がまたたきパレードルートは怪しい雰囲気に包まれます。
    ヴィラン達が「光を奪い闇をつくるのだ!」と叫ぶと、モンク達の運んでいたブラックライトが一斉に点灯し、 パレードルート中のフロートや衣装がネオンカラーに怪しく光りだし、太鼓のビートに合わせ踊り出します。

    フロートはブラックライトに照らされる

    Before After

    フロートはブラックライトに照らされる

    Before After

    フロートはブラックライトに照らされる

    Before After
    ジャファー&アースラ&マレフィセント&クイーン&チェルナボーグのセリフ Star light, Star bright. We take the light and make it night!

    音楽

    ヴィランズのショーモード音楽は、なんといっても野太い太鼓の音が最大の特徴です。 時折、雷のSEも入り会場全体がまるでヴィラン達の呪いの儀式のようです。
    ここまで短調でロックなパレード音楽というのは、 未だに他に類を見ないと思います。なにせ泣いていた子供がいたくらいですから…
    会場中に重低音が響き渡り、そのカッコ良さからこのブロックのファンも多かったです。

    ライティング

    パレードが暗転すると赤い点滅のみになり、ショーモードの前奏が始まります。そして各フロートはゆっくりフェードインで再び点灯し、 ヴィラン達がセリフを唱えます。
    セリフが終わるとともに太鼓の音を皮切りに、モンク達のブラックライトが一斉に点灯し、 ダンサー達はネオンカラーに怪しく光り、太鼓の音を奏でているかのように踊り出します。
    太鼓のサウンドが始まってから少しすると、各フロートの電球はさらに絞られ、会場はほとんどブラックライトとヴィラン達を照らす明かりのみになります。
    ショースタートから1分半あたりのところでヴィラン達が変身しますが、その時にフロートの電球は全灯し、一部の箇所は色も変わります。 そして、ヴィラン達変身後の45秒くらいは、ショーモードの最高潮になり、各フロートも激しく点滅します。

    ジャファーの周りのモンク達

    Before After Before After

    その他のモンク達、変身後はガーゴイルに

    Before After

    その他のモンク達、変身後はガーゴイルに

    Before After

    ナスティ・グロットーとアースラの周りのマンタレイ

    Before After

    ナスティ・グロットーとアースラの周りのジェリーフィッシュ

    Before After

    ナスティ・グロットーとアースラの周りのジェリーフィッシュ

    Before After

    バットフォレストの周りのバットダンサー
    半円の翼を広げると円形の内側にはカラフルなコウモリが

    Before After

    ブロックの後半に不気味に歩く大柄なスパイダー
    カラフルに光出します

    Before After

    変身

    ヴィランズブロックの最大の特長である、変身。各ヴィラン達が当人達の映画さながらに、己の力を見せつけるようにパレードルートで変身します。
    曲の1分半あたりのところで、ジャファー、マレフィセント、クイーンはフロートの中へとスモークと共に消え、ジャファーはコブラへ、 マレフィセントはドラゴンへ、クイーンは魔女のおばあさんへと変身します。 アースラとチェルナボーグは巨大化すると同時に、アースラはタコの足が登場、チェルナボーグは大きな翼が登場します。

    ジャファーは巨大なコブラに

    Before After

    アースラは巨大化し大きなタコの足も出現

    Before After

    マレフィセントは巨大なドラゴンに
    城の塔を大きな手で掴んでいる

    Before After

    クイーンは大きな魔女に
    手には毒リンゴが

    Before After

    チェルナボーグは大きな翼を広げる

    Before After

ルートと停止位置

ヴィランズの各フロートは下記位置に停止しました。

  • 停止位置

    ヴィランズの各フロートの停止位置
    通常のスタート時間、19:30の場合を掲載しています。
    黒マルが該当部分です。

    ●19:38〜19:47ころ

    19:38ころに、1部のマジカルガーデンのショーが終わり、パレードモードの音楽がスタートします。と、同時にヴィランズ達の フロートもホーンテッドマンション裏で音楽がスタートします。
    マジカルガーデンのバタフライ達が過ぎ去ると、会場の音楽は一転、短調に変わりジャファーを先頭にヴィラン達がやってきます。
    ジャファーがやって来るのに合わせて、クリッターカントリー前→ウェスタンランド中心エリア→ダイヤモンドホースシュー前という順で、会場の スピーカーも順々に短調に変わっていき、ジャファーは1部のミッキー同様ダイヤモンドホースシュー前で止まると、アースラはゼネラルストア付近、 マレフィセントはマークトウェイン前、クイーンはクリッターカントリー前、最後尾のチェルナボーグはホーンテッドマンション前に停まります。 19:45に停止&暗転 19:47に再移動開始

    ●19:47〜19:56ころ

    19:47ころに、ジャファーは橋を渡りシンデレラ城前のプラザに入っていきます。
    プラザでも、反時計回りに1部のバタフライ達が去っていくにつれ順々と音楽が短調に変わっていきます。こちらでも クリスタルパレスレストラン前→ワールドバザール前→プラズマレイズダイナー前→トゥモローランドテラス前の順に進みプラザ全体にヴィランズブロックが停まります。 19:54ころの全体の停止位置は、ジャファーはトゥモローランドテラスとプラザレストランの間の橋付近、シンデレラ城真正面にマレフィセント、 クイーンはクリスタルパレスレストラン付近、チェルナボーグはアドベンチャーランドへの橋付近です。 19:54にショーモードが開始 19:56に移動開始

    ●19:56〜20:05ころ

    19:56ころに再び動き出し、19:58ころにはトゥモローランドへと入ってきます。トゥモローランドでも今まで同様、1部のバタフライが 去ると同時に会場の音楽は短調へと変わっていき、プーさんのハニーハント横までジャファーが来ると全体が停止します。(こちらもトゥーンタウンは停止なし)
    20:03ころにはミッキーのマジカルガーデンの全てのフロートがバックステージへと帰っていきます。
    当時のスタージェット横にアースラ、少し後ろにマレフィセント、トゥモローランドテラス横にクイーン、橋の手前にチェルナボーグが停止します。 20:05に最後のショーを終えたヴィランズブロックは移動を開始し、20:12頃にはバックステージへと帰っていきます。 20:03最後のショーモード開始 20:05移動開始

次号以降をお楽しみに

いかがでしたか?第三弾の今回は2部のディズニー・ヴィランズについて細かく解説してきました。
このあとも3部の特集や、音楽などに焦点を当てた特集を計画しています!
どうぞお楽しみに!
※内容が変更する可能性あり

  • 次号以降の特集予定

    3部〜ハッピーエンディング〜

    最後の部、3部は映画の主役を飾ったカップル達。華やかな雰囲気でパレードを締めくくります。

    フォトギャラリー

    当時の貴重な書物や資料から様々なショットを掲載します。

    音楽と技術

    パレードを引き立てる重要な存在です。

    デザインや衣装とキャラクター達

    ここにももちろん、ディズニーならではのこだわりが。